MACD 上級編 ~ダイバージェンスの考察~

(DXY)ドルインデックス 日足チャート

直近の相場を見ると、米国株が堅調に推移しており、それと共にドルインデックスは軟調に推移しています。

ここにきて、8月18日に安値を付けてからは安値更新していません。

価格とMACDの動きを見ると変化が起きているのが分かります。

今回はダイバージェンスについて考察していきましょう。

まず、ダイバージェンスとは何かというと、通常は価格とMACDの動きは順行します。

どういうことかというと、価格が上がればMACDも上がります。価格が下がればMACDも下がります。

ところが、価格が上がるものの、MACDが下がる。価格が下がるもののMACDが上がるということがあります。

この価格とMACDの動きが逆行することをダイバージェンスといいます。

では、なぜダイバージェンスが起きるのかを考えてみましょう。

その答えを紐解くにはMACDの構造を理解する必要があります。

MACDは2本の移動平均線の間隔を見ています。

相場に勢いが出て上昇すると、通常は2本の移動平均線の間隔が広がりますのでMACDも上昇します。

ところが、押し目を付けた後に価格が高値を更新しても移動平均線の間隔は押し目を付けたことにより狭くなってしまい、

MACDが前回の間隔の大きさよりも小さくなるということです。

これが何を意味しているかというと、移動平均線の動きとしては勢いが前回よりは弱くなったという判断となります。

これがダイバージェンスができる理由であり意味合いなのです。

ということは、一般的なダイバージェンスは売りのサインとなっていますが、実際はどうでしょう。

価格が前回の高値を更新するも2本の移動平均線の間隔が前回の時よりも狭くなっているだけなので、

売りのサインというよりは、勢いが弱くなってきたので変化するかもしれないということを教えてくれているのです。

勢いが弱くなっても再び勢いが出てくることはいくらでもあります。

つまり、ダイバージェンス=「売り」ではなく、ダイバージェンス=勢いに変化が出ているので注意しよう、となるのです。

ここをしっかりと理解してMACDをより深く使いこなしていきましょう。
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